せいかつのきろく2008年 12月 8日から1日まで by Tonbi_ko
Lastmodify : Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 JST (Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 GMT)
Powered by 日記自動化システム「日記分子」Ver1.2 ON hatsukari.zenmai.org mixi、招待制を廃止して18歳以下の利用も可能に(Slashdot.jp) というわけで年令制限と招待制を廃止し、Mixi内コンテンツを外部にエクスポートできるようにするらしい。しかし致命的に方向を間違えている気がするので筆をとってみた次第である。 さて昨今、クラウド・コンピューティングなる単語が賑わっているようだが、これはサービスやソフトウェアがクラウド化している、という一方的なものではなく、実は同時進行的にユーザもクラウド化しているのである。ユーザがサービスやソフトウエアをうまく把握できないのと同じように、サービス提供業者ももはやユーザを把握する事は不可能なのだ。 たとえば私は、ちょっとした日常のニュースや雑談を IRCで行い、思いついたアイディアや個人的かつ未消化な思考を Twitterにポストし、携帯電話で撮った写真を フォト蔵にアップロードし、気になったWEBサイトを Tumbrlにクリップし、読んだ本を ブクログに登録し、聞いた音楽は自動的に Last.fmに記録されるようにしている。そしてそのまとめは気が向いたときにこのブログ(というか日記)に記述する。 (IRCを除けば)これらはすべて RSSでエクスポート/フィード可能なものである。 したがって、Mixiが内部コンテンツをエクスポート可能にするのも正しい流れではあるが、戦略的には逆方向の行動をとった方が有利である。なんといっても Mixiはいわゆる「Web2.0初期」のころから蓄えた膨大なインターネット・ヘビーユーザのコネクション(つまりマイミク)という資産を蓄えており、これは今の段階で「埋蔵金」と言えるものだからだ。そして将来のヘビーユーザになりうる数百万人のアカウントという材料も持っている(公称1500万人というが実際は1/3に満たないだろう)。 そのくたびれた埋蔵金に喝を入れリアクティベートし、有望な資産に息を吹き込むには何が必要かといえば、Mixiのデータを外部エクスポート可能にするよりも外部データを Mixiに取り込めるようにすることだ。たとえば「外部データを取りまとめるだけ」のサービスしか行っていない iddyと同等の機能を、今の Mixiが持ったとしたら、Mixiは再度大化けする可能性が多いにあるのだ。 Mixiはこれまでユーザの要望をことごとく跳ね返し、日記に関する機能要望で3番目に賛意を得ている「日記と外部blogの併用可」をずっと見送り状態にしたままである。これはすなわち「Mixiのコンテンツには魅力があるはず」という願望からくる囲い込み行為に過ぎない。重ねて言うが Mixiの魅力(というより、資産)は蓄積したフレンドリンクなのであり、「友達限定の日記」だの(専用プレーヤが必要な)「音楽共有」などではない(だからこそ、そういったデータを外部にエクスポートできるようにするんでしょ?)。 囲い込みは必ず失敗する、といった事は Nifty時代から言われていた事だが、Web2.0といった概念が完全に定着した今となっては、もはや明瞭すぎるほど明瞭なことである。そしてこれだけ SNSが一般化した今となっては招待制という差別化をありがたがる人間もいないだろう。
SNSとはそもそもネットワークだけが資産なのであり、決してそれのみでコンテンツとしての魅力が生まれるものではない。これを改めて意識することのみが、衰退し始めた SNSを蘇らせる鍵となるだろう。
Tonbi_ko
簡単に言うとSNSってのは特定の個人同士のみ接続する「土管屋さん」であって、コンテンツクリエータどころかコンテンツホルダですらないってことです。(2008/12/09 09:28) |
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