せいかつのきろく 1998年 8月


#980827 夏が終わる。 Aug/27(Thursday)

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#980825 電気代を払いに行かねばならない Aug/25(Tuesday)

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 ここしばらく、翌昼にアポを入れてしまいながら4時ごろまで働いてしまうことが2度3度。

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 今朝は4時まで入稿作業。タクシーで帰るが、冷やし天ぷらうどんを食べた後、なかなか寝付けずに夕方に紀伊国屋で買った本を2冊読了。

「秋の花」(北村薫・創元推理文庫)
 闇雲に人が死ぬ必要はない。チェスの駒が無くなっただけのことでも本格推理は書ける。という当然の事実を改めて教えてくれたこのシリーズであるが、今回はついに死人が。それでも決して非現実的な世界に舞台を持っていかないところは実に良し。春桜亭円紫の推理は確かに強引に感じるが、まぁ基本は主人公の成長モノであるからして許す。「六の宮の姫君」の文庫化を待とう。

「イン・ザ・ミソスープ」(村上龍・幻冬社文庫)
 確かに作中で8人ほどの人間が残酷な殺され方をする。主人公もその殺人者を結局は否定しない。しかしこの作品をあえてカテゴライズすれば「心温まる良質のファンタジー」に分類されるに値するだろう。スピルバーグの「E.T.」みたいなもんだ。一応ビルディング・ロマンになってるし。まぁいつもの日本−アメリカといった表現はやはり鼻につくが。それは村上龍だから仕方がない(笑)

その後「そして5人がいなくなった」(はやみねかおる・講談社青い鳥文庫)を読もうと試みるが、何せ15〜6年ぶりの児童書につき、ルビの多さに目がくらくらして断念。時計を見ると8時半。「9時には家を出てしまう」とメールで連絡を入れてきていたN村先生にTELして13時にアポを入れる。風呂に入って電気代を払いに行って久しぶりに午前中出社の予定

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でも出社は結局12:00(笑)

原稿やイラストの仕上がり→編集作業→製版所に渡して仕上げてもらう

という手順なのだが、原稿はたいてい夜仕上がりになる。製版所には朝9時から動いて欲しい。よって、時間のロスを最小限にするためにこちらは夜中に編集作業をして社のドアノブにぶら下げておく。それを製版所の担当が出勤途中にピックアップして朝イチから作業に取り掛かる、ということになる。だから今朝も4時まで作業をしてたわけ。

なのになんで昼出勤したらまだゲラがドアノブにぶら下がってるんですか!

というか今回2度目です。3度目かもしれない。あたしの深夜作業は何のためだったの? その労働時間の給料、帰宅のタクシー代、全部制作費に計上されるのよ? ただでさえ製版所のせいで進行遅れているのにそれはないでしょ? おまけにこの見積もりの金額はなに? 


#980821 なんでこんなに仕事たくさんあるんですか? Aug/21(Friday)

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 04時30分頃社を出る。タクシーで帰るか、電車を待つか、微妙な時間である。十二社の交差点で手帳を開き、電車の時間を確認しつつ戸惑っていたら左折待ちのタクシーの社内から運ちゃんが首をかしげ私に微笑みかける。一瞬躊躇したが、そのにこやかな笑顔に負けて搭乗。

▽21b

 13時に待ち合わせがあるので寝る。

#980818 夏バテ連盟(略してバテレン Aug/19(Monday)

▽18a

 もぉなんか体つらいですね。限界説(;_;)

▽18b

 自力による脱出不可能な酔い、とゆーのは耳が痛かったり(笑)。本気で制御不能レベルに陥ったのは今までに2回ほどあるかな(^^; 概要は恥ずかしいのでひみちゅですけど。本格的な精神崩壊中は酒飲まない方がいいですね(^^; んでも「自力による帰宅不可能」は一度もないか。あたしはRはしない人だし、電車で寝たりとゆーのもないですな。
 電車でぐっすり寝込んで1D1Rして、見知らぬお婆さんに「気分がスッキリするよ」といって仁丹をもらったのは2年ほど前のるしえ(笑)

▽18c

「オーディオ」は高級なイメージ、というのはLo-dやKenwoodの陰謀による刷り込みで、「CDラジカセ」が舶来語ばかりで構成されているのに低級なのは「省略形である」ということでは。

低級高級森茉莉(ぉ
チョコチョコレートショコラトォル
カツカツレツカッツレット

みたいな。

▽18d

 22:00ごろ、仕事で某所に向かう途中で新宿中央公園を通過。普段ならカップルと無宿人とスケボー少年、合計でも10人ぐらいしか見かけない公園内だが、今日は違った。
 なぜかサラリーマン・OL風の若い男女数十人の楽しげな群れが。皆一様に携帯で会話しながら何かノートに書き込みをしている。新手の合コンか何かのイベントか……、と思いながらチラリと彼らの持つノートを覗くと、謎のハデハデしい紋章と「勧誘の基本理念」という太ゴチックの文字が。宗教団体でしたか(^^;

▽18e

 実に順調に進んでいたはずの仕事に暗雲が立ち込めてきた(^^; 「2、3日遅れても大丈夫なスケジュール」で進行していたのだけれど、突然の倉庫休業決定と製版所の処理速度の見当違いで「1日の遅れも許されない」状況に。ネームはほぼ予定通りに進行してるんだけど、イラストレーターが4日遅れ、デザイナーは2日遅れ。指揮官のあたしには、どの作業を後回しにするか、どの作業をはしょるか、どうすれば一番効率がいいか……といったスケジュール調整しかできない。その間に別の本の原稿を進めればいいといえばいいんだけど……。

#980816 夏落葉(季語シリーズ Aug/16(Sunday)

▽16a

 昼すぎ起床。「電気まつり」のハズレを確認して秋葉へ。CD-Rを買うのだ。YAMAHA CRW4260Tx-VKが第一希望、TEAC CD-R551SAが第二希望だったのだが結局値段とRead速度、及び前夜のyigちゃの推薦を考慮に入れCD-R551SAを購入。ZOAで\52,500-くらいでした。ついでにSCSIケーブルと太陽誘電のメディア10枚組を買って合計\58kくらい。思ったより安く済ませられて安心。

▽16b

 CD-Rを買った理由。消極的な理由としては、HDの空きスペースがもう200MBを切ったというのにMOドライブが壊れたということ。書き込み動作を行うと、必ずディスクの10000セクタ目あたりを破壊してしまうようになったのだった。ちなみに壊れたディスクは物理フォーマットしてもリカバリしないようだ。ドライブをクリーニングしても効果なし。分解掃除は途中で断念した。DiskReadには問題ないわけなので、過去の資産のディスクをサルベージする前にドライブを壊してしまうわけにはいかないのだ。
 積極的な理由はもちろんmp3とかCD-DAとかアレ。

▽16c

 で、さっそくHD上のアーカイヴ類をCD-Rに吐き出す。HDの空きスペースはトータルで700MBくらいになりましたとさ。めでたしめでたし。これであと半年は……もってくれ。

▽16d

 ところがトラブル発生。CDROM必須な某ゲームが起動しなくなりました。CD-Rの追加によりドライブレターがずれた、というのが原因。起動すると「CDを確認してください」画面が出てabortもできやしない。馬鹿なプログラム君は「じーどらいぶ」を一生懸命読みに行っているようだ。あのねぇ、君が読みに行くのは「じーどらいぶ」なんぞという相対的な名前のデバイスじゃなくて「/dev/hdb」なの。この違い解る? というより、全ドライブスキャンして目的のCD-ROM探すくらいのことはしてほしい、とお兄さんは思うな。

▽16e

 結論出てたりする、というのはよく言われることですな。……っていうか相談されて一緒に悩んでしまうような奴は相談を受ける資格がない(笑)。腕のいい占い師とゆーのは相手の結論を上手く読み取って、神秘性をタテにうまく誘導できる人のことなのだし。

 そういえば「東京漂流」(藤原新也/朝日文庫/名作なので読むべし)に出てたけど、「歳末山の手線占いマラソン」みたいな企画を昔藤原氏が立てていたそうだ。年末に都内をぐるぐる回ってひたすら占い師に見てもらい、都市のシャーマン達の「お言葉」を総合して来年の世相を占う、とゆーフィールドワーク。金と暇のある人、一緒にしてみない?(笑)

▽16f

 んで、感情劇白とゆーのは褒め言葉だってばよぉ(^^; あたしは感情を出さない人なのでうまやらしいです。(とかたまには感情を出してみよう(笑)

▽16g

 情報は欠落していないといえばそうなんだけど、やはり「オーディオ」と呼ぶか「ラジカセ」と呼ぶか「CDラジカセ」と呼ぶか「電蓄」と呼ぶかで味わいは違う。一応総称としては

「オーディオ」(【audio】音楽・音声に関する事。また、音響再生装置。……大辞林第2版より)

でいいのだろうけど、あたし的には「オーディオ」という言葉には少し高級感を感じてしまう。そして「CDラジカセ」という言葉には青臭さを感じてしまうのだ。問題はこのコトバに対する感覚が他人と共有可能か、ということになってしまうのだけれど。
 あえて「青臭さ」を共通のものとしてみると、たとえばある小説の主人公の行動を描写するとき、「CDラジカセを買いに行く」、と「オーディオを買いに行く」、は明らかに違う。シニフィエがほぼ同じものでもシニフィアンが違えばそれは別のもの。だからあたしは、いわゆる「CDラジカセ」を自分の文章内で表記するための言葉をつい探してしまったのだ。

つまり自意識過剰だね。(よくお分かりで。

#980812 かにたま丼のうそしみつ Aug/12(Wednesday)

▽12a

エノキダケは石づきを取り注1、3センチほどの長さになるように切っておく。
フライパンにオリーブオイルと胡麻油を少々ひき、切ったエノキダケを軽く炒める


注1
 いきなり「エノキダケは石づきを取り」ですよ! 文章の出だしから主体と客体が曖昧でいいのかね? 「国境のトンネルを抜けると、そこは雪国だった」とかだったらわかりやすいですよ。国境のトンネルを抜けたのは多分話者で、雪国だったのはトンネルの向こう。
 でも「エノキダケ」が主体とは思えないでしょう? 主語はどこにあるの? 「3センチほどの長さに切っておく」、とかいわれても誰が何を? いつまでに切っておくの? まさかエノキダケが自分の石づきを3センチに切る訳じゃないでしょう? 文章がヘンです。「エノキダケは石づきを取り、友子の淫靡な部分にあてがった」とかだったらわかりますよ。こうなら、エノキダケは登場人物(課長)、石づきはえっちな機械、友子は淫靡、とすぐ分かりますけどね。


▽12b

 埼玉の「彩の国芸術劇場」から8月23日の「拾年百日亭 橘家圓太郎独演会」の招待状が届く。以前わにひ氏が舞台に立ったときに行った事があるんだが、あのホールははっきり言って遠い。でも圓太郎はまだ鑑賞経験ないし、休日じゃないとまず落語は聞きに行けないので行ってこよう。問題は招待が1名様なんだよな(^^; まぁ入場料2000円と格安なので誰か誘うか……


#980809 女性側に視点を置いても、うらやましいと思えるコト。 Aug/09(Sunday)

▽09a

本日は14:00に仕事関係で人と待ち合わせがあったのだがえりこ氏と朝までICQ。
もちろんこの日も酔っ払いモード爆走中なのでアレでソレな妄言をいろいろ吐いた気が(笑)
ちなみに、私は恐しく遠慮深い人間である。警戒心も人一倍強い。だが、それはあくまでも物理的な面においてのこと。精神的な面では遠慮のかけらもない人間なので(笑)。

▽09b

先週買った本

 「重力の虹 1巻」/トマス・ピンチョン(Gravity's Rainbow / Thomas Pingchong)
 「寄席殺人伝」/永井泰宇
 「夜の蝉」/北村薫
 「瓶の中の旅愁」/小林恭二
 「夢野久作全集4」/夢野久作
 「一緒に遭難したい人」/西村しのぶ
 「サード・ガール 8巻」/西村しのぶ

・小林恭二はどんどんつまんなくなってますね。まぁだからこそ単行本じゃなく文庫で読んでるんだけど。「電話男」「小説伝」以降はいい作品がない。「ゼウスガーデン衰亡史」は面白かったといえば面白かったんだけど、結局同工異曲だし。

・「寄席殺人伝」。新刊で平積みだったんで仕事も絡めて買ったんだけど、やっぱり所詮は永井泰宇というか(^^; ゴミのような駄作です。読まなくてよろしい。(でも落語ファンは買わなきゃいけないような気がして買っちゃうんだよなぁ。きっと。)

・「夜の蝉」。同じ落語を絡めた推理モノで↑とこうまで違うかね(^^; 見事な出来です。読むべし。

・「一緒に遭難したい人」。内容はいつもの西村節なのでどうでもいいや。問題はオビに庵野のコメントがあったこと。奥付日付から判断して、多分取次初回搬入からついてたオビだとおもうけど……。編集者が何を考えてコメントを取ったか、邪推を重ねてみると結構楽しい。(という言い方は内容に対する批評にもなってますね。はい。)

・「サード・ガール8巻」。うん。もう破綻だなぁ、としか言い様が……(^^; それが7巻時点で見えていたので今まで買ってなかったのでした。早いところうまく終わらせて、次は「美紅・舞子」級の作品を書いてくれい。

・「重力の虹」。前から読まなきゃ読まなきゃと思っていた問題作(だそうだ)。Web上にもレビューがいっぱいあるので興味のある人は見るように。読了には結構かかりそう。


#980808 しばらくの間に、いろいろなことが。 Aug/8(Saturday)
▽08a

 突然だが、インド・パキスタンの核実験に抗議をしている文化人の一部を批判する。
 決して、「五大国の核所有は不公平だから他の国が所有したっていいじゃないか」という論ではない。差違を埋めるための無駄な追いつけ追い越せ競争で世界が回ることを認める気などさらさらない。だって俺って実はサヨクだし。歌っちゃうよ? 「おぉ〜、わ〜れら〜、プロレータリーアート♪」とかさ。

念の為に言っておくが、核兵器の存在の是非はまた別の話である。ここでは取り上げない。

 つまりだね。一部の文化人および有力紙の論説委員の皆さん。あなたたち発展途上国の指導者達を馬鹿にしてませんか? 彼らは決して「教育レベルの低い発展途上国の愚かな土俗的ファンダメンタリスト」ではないのですよ?。キチンとした経験・学識を持ち一国の将来を背負った国家の指導者ですよ?
 あとひとつ。残念ながら「ピカドンが云々」……という、お涙頂戴の物語など決して通用しないのです。60年代の急進的学生達が土俗社会主義を訴える共産党作成の映画に対して「ナンセンッッス!」と叫ばざるを得なかったように、印パの国民も同じ叫びを上げるしかないのです。

 さてもうひとつ。今回の2国間の事件、われわれ日本人にはまったく当事者性がない。今回の核武装の原因を挙げてみよう。

 1.取るか取られるかの国境紛争
 2.数百年にわたる宗教紛争。

はっきりいうが、どっちも日本人には未経験の事象である。

 ってな感じで。
全般的に「核=絶対悪」「発展途上国=愚か」とゆー単純解釈が目立ちましたね。

▽08b

 ちょっと前になるが、CDラジカセと俗称される電化製品を購入。わざわざ「俗称」というにはワケがある。みなさん、これをなんと呼んだらいいと思いますか? いやね、「CDラジカセ」って中学生専用の言葉と思いませんか? 何か淡い期待を秘めた不労所得者の幼い言葉、というか(笑)

 まぁいいや。とにかく買ったです。いままで私の所有していた唯一のオーディオ機器(これもCDラジカセと俗称されるものだけど)、というのが、もはや購入後8年を経たおんぼろで、リモコンを含むキー入力をマイコンに渡す途中のダイオードマトリクスが破壊されつつあったのです。夜中に突然、グリニッジ標準時に時間を合わせ始めるわ、一時停止ボタンを押すと音量が上がるわと、困ったものでした。音は凄くよかったんだけどね。
で、休日にゆかと秋葉へ。オノデンあたりで適当に商品を見ていたのだが、安くなりましたね、このテの商品。 \40kも出せばMDデッキ付きが変えちゃうじゃないですか!

 まぁあたしみたいな

1.音楽を持ち歩かない
(他人の会話や周りの風景を見てたほうが楽しい。)
2.CD-Rを購入予定
3.安アパートの住人でどうせ大音量は出せない

……っという条件を鑑みると、「安物でいいや。MDデッキも要らないし。」という結論が出るわけで……。ほんとに安物買いました。PanasonicのRX-ED55とゆうやつです。いちまんえんとちょっとでした。

 仕事柄、テープをダビングできる環境は必要だったのでダブルテープデッキ、まぁ音は……以前のやつよりは随分悪いけど、とくに不満でははない、ただし、これは今のこういった機械全般にいえることだけど、外部入出力が不十分。むかしのこういう機械って、必ず赤と白の外部入出力ポートが用意されていたと思うけど、最近はよほどの高級品でもない限り装備されてない様子。
 そんなことしてるからPCユーザーに「チューナーカードとテープデッキがあればPCにオーディオのすべてを任せられる」とゆー思いを抱かせてしまうのだな。



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